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Place: New York

ジョーダン・スコット初監督作品『Cracks』

Jordan Scott, Eva Green
アートカテゴリ:  Film

写真家、コマーシャルの監督など多岐に渡って活躍するジョーダン・スコットが初めて長編映画を手掛けた作品『CRACKS』 。シーラ・コーラー原作のこの映画はスコットが初長編映画作品を監督するため、脚本を探していた時に出会った。そして彼女はその原作の設定を60年代の南アフリカから30年代のイギリスに変えた。

 

 

物語は1934年イギリスのとある島に女子のみの寄宿学校で始まる。そこには6人から成る飛び込みチームがあり、チーム顧問のカリスマ的女性教師ミスG(エヴァ・グリーン)は彼女たちを可愛がった。またミスGは外にどんな世界が広がっているのかを教えることで、彼女たちの視野を広げ、彼女たちから憧憬と絶対的な信頼を得ていた。

 

飛び込みチームのキャプテンであるダイ(ジュノ・テンプル)はチームの中でもミスGに最も可愛がられていたが、飛び込みチームにスペインから美しいフィアマ(マリア・ヴァルヴェルデ)が加入してきたことから嫉妬心を募らせてゆく。なぜなら他の生徒とは全く違う大人びた雰囲気の漂うスペイン人の少女にミスGは執着し始めたからだ。

 

『マドモアゼル』のジャンヌ・モローや『あるスキャンダルの覚え書き』のケイト・ブランシェットの様に、本作で抵抗し難い魅力を放つ女性教師を演じたエヴァ・グリーン。どこまで探っても掴めなさそうで、だからこそどこまでも探ってみたくなるミスGのキャラクターがミステリアスな雰囲気を持つグリーンと完璧にマッチしており、役と演じ手の見事な化学反応をみせる。

 

監督のジョーダン・スコットの父は『エイリアン』『ブレード・ランナー』等で知られるかの有名な映画監督リドリー・スコット、そして叔父も同じく映画監督のトニー・スコット。偉大な映画監督のいる家庭に生まれたからか、洗練させた映像とスリリングなストーリーテリングで見せる本作はまるで初監督作品とは思えない仕上がり。これから映画監督としてどの様な活躍をみせてくれるのか、ジョーダン・スコットという新しい才能に期待したい。



text : Taiyo Okamoto