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Place: New York

ザ・ダーク・サイド・オブ・ザ・サン

John Zorn
アートカテゴリ:  Film

アンダーグラウンドのミュージシャンであるジョン・ゾーンが始めて日本を訪れたのは30年前のこと。その日本滞在が彼に多大な影響を与えたこともよく知られている。1960年代初期から日本の音楽や映画に魅せられ、小津、溝口、黒澤などの古典芸術映画とは全く異なる日本映画を目にした彼は、小規模な名画座やポルノ小屋に入り浸るようになり、一般に広く知られていなかった映画監督の作品を多数見ていた。

 

ゾーンはその後、日本で発見した映画をニューヨークにまで持ち帰り、アンソロジー・フィルムアーカイブスやニッティングファクトリーなどで、『ザ・ダークサイド・オブ・ザ・サン』と銘打って、アンダーグラウンドの無料試写を行っていた。マーティン・スコセッシもよく彼の試写に訪れていたという。

 

2014年10月から毎月行われていたジャパン・ソサエティの『The Dark Side of the Sun: John Zorn on Japanese Cinema』では、日本映画に深い愛を注いだジョン・ゾーンによって厳選された6人の映画監督の作品が上映された。そのシリーズも今回で幕を閉じることになるのだが、その最後を飾るのは、漫画の神様こと手塚治虫の実験的短編映画集やアメリカでは初めての上映となるいすゞ自動車のプロモーションのために作られた大島渚監督のテレビ映画『私のベレット』など。これまで滅多に目にかかることのない映画を数々上映してきたこのシリーズは、映画ファンにとって新しい日本映画と出会いや、今まで見られなかった過去のユニークな作品と再会するチャンスになったに違いない。

 

テキスト by Ikuro Kambe


ジャパン・ソサエティ オフィシャルウェブサイト