Events

 
Place: New York

Koharu 小春 ニューヨーク展 「“Shanghai”:上海パンティーズ」

アートカテゴリ:  Painting

 

2010年開催された上海万博の「国際科学展と芸術展」のための制作と展示で上海に6ヶ月間滞在した時のことです。様々な店が建ち並ぶ小さな通りを歩いていた私の目の中にとびこんできたのは、まあ、大きな白いパンティーでした。洗濯したてのそのパンティーは、ハンガーに引き延ばされ、堂々と目の前に「展示」されていました。

 

 

パンティーは隠すものと教えられてきた私。

 

それに驚く私の意識が過剰なのかしら?

 

 

日本は、公衆トイレにまで、おしっこの音消しメロディーやら「泉」の音やらと、つつましい“文化風流”の国。外国の人が見たら何を感じるのでしょうか。上海で見たパンティーは、そんな日本では触れることのできない思考や感覚の大胆さを象徴していました。その日から、私の制作テーマである薔薇に覆い被さるように突如現れたパンティーのレースの布地が目に浮かび、しまいにはその一枚のパンティーが「陳列されるパンティー」へメタモルフォシス。

 

今回のニューヨーク展では、上海で受けた驚きをインスピレーションにして制作した作品を展示しました。

 

 

会期 9月3日(火)~21日(土) 日・月・祭日休みオープニング 9月7日(土) 3時~6時

 

会場 New Century Artists, Inc. 530 West 25th Street, Suite 406 (Between 10th and 11th Avenues) New York, NY 10001 Gallery hours : Tues-Sat 11-6pm Tell: 212-367-7072 Email: newcenturyartists@msn.com 会場への地図(Google Map) http://goo.gl/maps/71QJm

 

 

-Koharu 小春-

 

幼いころから絵を描くのが好きでした。下校すると毎日のように、近くの貸し本屋さんに走り、少女雑誌や漫画本を何時間もよみふけっていました。夕方になると店じまいをはじめた本屋のおじさんにうながされ帰宅。お小遣いを貰った日は、グラビアを一冊買って帰り、夕食のあとその雑誌のデッサンに熱中したものです。今考えると漫画家の作品や写真を「観察」してはそれを自分の描くものに取り入れていくことが好きだったのですね。

 

1966年に東京芸術大学美術学部工芸科入学、そしてビジュアルデザイン科大学院を卒業した後、絵は描かずにまったくアートから離れていました。子育てと生活に没頭しアートを制作する必要などないと開き直って25年過ごしてきました。白紙に向かったこともあったのですが、筆をもてば緊張し手が震えるパニック状態。

 

1996年、50歳を目前にしてニューヨークに家出をしました。

 

場所を変えることは、周りの人も暮らす部屋も食べるものも全てが新鮮なエネルギーになり、創作作品のイメージがどんどん湧いてくるとともに、パニック状態からも脱出できました。その翌年には初めて絵を学ぶ気持ちでナショナルアカデミーに入学し再び筆を持ちました。

 

版画制作に入ってから、版の上に直接絵を描き、それを写し取る1枚限定のモノタイプや、シルクアクアチントの技法を知り、その技法から1輪の薔薇が生まれ、薔薇をテーマにニューヨークと上海で制作集中をして15年が過ぎました。最近はラトビア、ネパール、ブラジル、ペルー、タイなどの歴史豊かな国を訪れその国で受けるイメージを制作作品に取り入れています。

 

 

koharu 小春 倉橋祐子 共著 英文翻訳 倉橋祐子