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Place: New York

The Donald M. Kendall Sculpture Gardens

アートカテゴリ:  Sculpture

 

ニューヨーク州パーチェスに本社を置く、食品・飲料会社大手のペプシコ。その本社の敷地内に位置するThe Donald M. Kendall Sculpture Gardensは、知る人ぞ知るアートスペースだ。

 

およそ152エーカーの庭園には、1965年から集められた45点もの彫刻作品が点在する。20世紀を代表する現代アーティスト達によって作られたそれらの作品は、どこか抽象的あるいは空想的な雰囲気を持つ。

 

 

入り口を通り過ぎてまず目に飛び込むのは、本社をバックに広がる開放的な空間。その中心部にあるBarbara Hepworthの作品 「The Family of Man」は、9つの彫像から成るブロンズ製の作品だ。そのまま建物の方へ進むと、そこにはGeorge Segalの「Three People on Four Benches」がある。その不思議な空間に、訪れた者は足を止めずにはいられない。

 

造園設計家のRussell Pageがデザインした”Golden Path”に沿って建物の反対側へ進むと、 細かく手入れを施された木々に囲まれた広大な庭に辿り着く。空に上がる噴水と大きなアート作品、そしてリラックスした訪問者達の様子がのびのびとした雰囲気を作り上げている。

 

 

池の前でガードマンのように立つ彫刻はDavid Wynneの「Grizzly Bear」だ。訪問者を招き入れるかの如く出しかけたその手がどこか親しげにも映る。

 

外形や構造を入念に計画されたこの庭には、様々な植物が植えられている。秋になると木々は紅葉で色づき、より美しいハーモニーを奏でる。鳥の形のトピアリーや睡蓮の浮かぶヨーロッパ風の池もまた、この庭の芸術的一体感を高めている。

 

 

Donald M. Kendallがこの庭に求めた持続性、創造性そしてアイディアの実験性。それはペプシコという会社の理念を反映しただけではなく、ここに訪れた全てのもので構成される、ひとつのアート作品として存在しているのだ。

 

開園時間: [4月~10月] 7 a.m. – 7 p.m. / [11月~3月] 7 a.m. – 5 p.m. 入園料・駐車料金無料

text & photo by Shinano Murei